あお くろ ぎんいろ。

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2025.6.12_『死霊館』シリーズを改めて時系列順に観てみた話






こんばんは。
こんにちは。


唐突に、『死霊館』シリーズを、公開順ではなく時系列順で観てみたいなという衝動に駆られ、2日かけて一気見しました。

書きたいことを書くので、軽率にネタバレしていきます。
こうして改めて一気見してみると、毎回誰かしらが勢いよく引き摺られてて、死霊館名物だなーとほっこり?します。
 
 
 

1.『死霊館のシスター』(2018)

来ました。ホラー作品に登場する悪魔でも屈指の、エンタメ特化型悪魔、ヴァラクさんが現世に召喚されたお話。
ちゃんと見たはずだけども、どうしてモリースが偽名を使っていたのかが最後まで分からなかった…フランス野郎と言われてしまうから?
横たえられた遺体を座らせてみたり、あちらこちらの物陰でちらリズムしてみたり、ヴァラクさん、細かい作業もやってくれる。
かと思えば、神父を棺の中にバーン!と勢いよく閉じ込めたり、終盤の水ヴァッシャー!血を吹きかけられてからの暴れ狂いっぷり!と、緩急のつけ方が素晴らしい。
最後、モリースの首筋に逆十字が浮かんで終わりますが、ウォーレン夫妻の悪魔祓いのときは、腹に浮かんでますよね。移動するのかな。
 
 

2.『アナベル 死霊人形の誕生』(2017)

アナベルには、是非ヴァラク先輩を見習ってほしいもの。
人形の顔の造形こそ、どちゃくそ怖いし、あと汚れてるけども。誰か洗ってあげてよ…というか、あんな人形欲しいかい!? しかもお高いのに!
人形のことはまったく存じませんが、アンティーク人形ってあんな感じなのでしょうか。
この作品で、本当の(最初の)「アナベル」の由来を知ることができます。
アナベルとは、人形職人の男と、その妻の間に生まれた娘の名前。
しかし、その娘が、ある日車に轢かれて亡くなる。
夫婦は、娘の幽霊が、夫の作った限定ものの人形に憑依して、同居する許可を求めてきた(と思った)ので、許可したが、実は幽霊ではなく悪魔だった。
夫妻が受け入れたシスターと孤児の女の子たち。
そのうちの一人の女の子(ジャニス)に憑依した悪魔が暴れ回る、というお話。
このジャニスが、結局逃げ延びて、「アナベル」と名乗り、別の夫妻に引き取られる。
最後、成長したジャニス(=「アナベル」)が悪魔崇拝の信徒になっていて、ある夜、夫妻を殺す。
そのお隣に住んでいたのが、例の人形を購入していた夫妻で、『アナベル 死霊館の人形』に続く…
という流れはめちゃくちゃ綺麗でした。おおお、この順番で見ると、ストーリーがとても分かりやすい!
にしても、この悪魔、途中でジャニスに憑依はしたものの、結局人形に戻るので、どんだけこの人形に愛着があるんだよ、と笑ってしまった。
死霊館ユニバースでは、悪魔は物体には憑依しない、そう見せかけているだけ、という言及が何度かありますが、どうにも、この人形が大好き過ぎるようにしか見えない。
 

3.『死霊館のシスター 呪いの秘密』(2023)

邦題の副題的には、1の前日譚のようにも見えますが、普通に1の続編。
1の最後でモリースに憑依したヴァラクさんが、活躍の場を移して、またも手を変え品を変え驚かせてくれます。
序盤、アイリーンの目の前で、巨大な雑誌ラックみたいなものに置かれた雑誌たちがパラパラ捲れていって、ヴァラクの姿になるところは美しいとしか言いようがない。
ここで、ヴァラクは元天使だったことが分かるのですが、やたら造形美に拘っている感じは、だからなのかな、などというどうでもいい想像が膨らむ。
そして、アイリーンとロレインの繋がり(子孫?)のようなものも提示される。
いやあ…にしても、1に続き、終盤の、液体を使った(今回はワイン)一大スペクタクルは圧巻です。ホラーとは思えない。
右から左から、バッシャーン! バッシャーン!
イルカショーの10倍くらいの迫力があります。
そして結局、モリースさんは救われたのかと思いきや、どうにもならなかったんだよなあ。可哀想に。
 

4.『アナベル 死霊館の人形』(2014)

時系列順にすると、ヴァラクアナベル→ヴァラクアナベルの順番なんだな。何となく面白い。
2の直後からの続きです。
ジャニスが人形を持って自殺。その血が人形の目に入って、悪魔が人形に憑依。
人形ものでは恒例ですが、捨てても戻ってくる。もう見た。
ヴァラク先輩を見習ってほしい、脅かしの引き出しを増やして来てほしいものです。
強さ的には、ヴァラクよりも弱いのかな、と思ったのは、人形を持った神父さんが教会に入ろうとして吹っ飛んだ場面。
(一部損壊しているとはいえ)教会でも構わず大暴れし、キリストの血という聖遺物でなければ止められないヴァラク
対して、「教会に入るのはやべえ!」とでも言うように、神父さんを吹き飛ばして、入ることすら拒んだ人形。
やっぱり…弱いんかなあ……(ヴァラクが強すぎて、強さの感覚が麻痺している)
アナベルは、2もそうですが、怪奇現象に遭遇した人の話を周りが取り合わな過ぎて、観ていると「あー!もう!言わんこっちゃない!」というもどかしさがすごいです。
 

5.『死霊館』(2013)

当時、魔女めっちゃ怖いやん…とドン引きした記憶が鮮明な、1作目です。
犬が無事ではない映画でもあります。
そして、悪魔祓いと言っても、悪魔のせいじゃないかもしれないから、ちゃんと検証して証拠も集めるんだな、と勉強になった作品です。
あと、洗礼をちゃんと受けるか、不動産を購入するときは慎重にしよう、という学びもあります。
土地の過去について調べると…というくだり、超忙しい人向けの『残穢』みたいだな、今改めて観てみると。
息子を殺した母親と、メイドの霊、「あの女がやらせた」("She make me do it." "That witch make me do it."だったかな)なのですが、あんなビビらすように言わんでもよくない…? 普通の声量で訴えるくらいでもいいじゃん。何であんな(迫真)なのよ。怖すぎるでしょ。
死霊館シリーズは、ウォーレン夫妻が悪魔祓いに挑んだ際に録音された実際の音声などが、エンドロールで流れるのですが、そこがやはり、実在する恐怖を感じさせます。
 

6.『アナベル 死霊博物館』(2019)

ウォーレン夫妻の娘役の俳優さんが変わっていて、「誰これ?」感がすごかった作品。
そして、個人的には苦手な作品だな…最後の、ロレインさんの無限大の優しさと包容力が無かったら、嫌いな作品になっていたところだった。
というのも、自分の不注意で父が亡くなり、自責の念に苛まれる→父の幽霊に会いたいと手段を探す、ここまでは理解できなくはない。
でも、その流れでオカルトにちょっと詳しいです的な雰囲気を醸し出しているのに、幽霊と悪魔の違いすら理解していないって、どういうことなの。
どうしても父の幽霊に会いたいなら、ウォーレン夫妻に堂々と会って聞けばいいものを、こそこそ他人の家を探し回り、鍵のかかった部屋を無理に開け、挙句、"Don't Touch!!"と警告が書かれた箱すら開けるって、何事?
自業自得が過ぎていて、何一つ感情移入できないというか、勝手にしてくれなのだけれども。
最後のロレインさんの場面を除けば、唯一好きな場面があるとすれば、アナベル人形をガラスケースに仕舞い直すとき、人形が正に「必死」としか表現しようがないほど、激しく抵抗しまくっていたところ。
「このケースはもう嫌だ!!扉閉めないで!!やめて!!」という叫びが聞こえてきそうで、笑ってしまう。可愛い。
 

7.『ラ・ヨローナ~泣く女~』(2019)

ウォーレン夫妻も、ヴァラクアナベル人形も登場しません。
ホラー度合いも低いし、ストーリー的には、ちょっと泣きそうになる。
冒頭、マリアが息子からプレゼントされ、宝物のように嬉しそうに受け取ったペンダントが、終盤であんなふうに生きてくるとはな…
化物のビジュアルだったマリアが、ペンダントを突き付けられて、人間の顔に戻り、切ない表情で子どもの頬に手を伸ばすところが、好きな場面です。
直後、鏡に映った自分の化物の姿を見て絶叫し、再び化物として子どもたちに襲い掛かるわけですが。
一瞬正気に戻ったんだから、あのまま成仏すればよかったのに…何故、再度襲い掛かったんだろう。「あ!あたし、やっぱり化物だったわ!」みたいなことなのかな。
 

8.『死霊館 エンフィールド事件』(2016)

やはり、原題で言う『The Conjuring』(『死霊館』)と今作『The Conjuring 2』の雰囲気が、個人的にはかなり好きです。
ヴァラクさん、最後の大暴れ回。
一家が住んでいる家の先住者であるおじいさんと、「へそ曲がり男」がやっているように見せかけて、ヴァラクが黒幕、というお話です。
おじいさん、めっちゃ頭いいよな。ヴァラクにバレないように、録音テープでの音声を2つに分けたり、「名前」のヒントとして「授けたり、因んだりするもの」「死ぬまで付いて回るもの」と分かりやすいものを出してくれて。
にしても、序盤、子どもたちの訴えには取り合わなかったお母さんの目の前で、箪笥がヒューン!と移動した次の瞬間、全員が向かいの家に猛ダッシュする姿には笑ってしまった。
あのシルエット、サザエさんにしか見えない。
死霊館シリーズ、こういうカットの切り替えであったり、映像美としても見る価値が高いなと感じます。
にしても、ソファに座ったおじいさんの両肩を後ろから押さえつけて立っているヴァラク、完全にチンピラでしかない。
「俺のこと言ったら、…分かってるよな?」臭がすごい。
そして、十字架がいくつ壁にぶら下がっていようと、全てをゆっくり逆に引っ繰り返して見せるヴァラク、相変わらず芸が細かい!
今回はキリストの血ではなく、ロレインが真の名を暴いて、地獄に去れ!と言われたので去っていくの、物分かりが良い。
以下述べることの真偽は分かりませんが、悪魔は、真の名を呼ばれる=呼んだ人よりも強さ的なものが下(強さが下の人が、真の名を呼ぼうとすると喉が裂けて呼べない)、的なことがあったような、なかったような。
だから、ロレインから名前を呼ばれて命令された以上、従うしかなかったんだろうな。
それにしても、ロレインが見ていたエドが死ぬ予知夢は、結局どうなったんだろうか。避けられた、ということなのか。
 

9.『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』(2021)

ポケモンのポリゴン事件を思い出した。激しい明滅が目に痛い。赤なら大丈夫とかは無い。
あと、デヴィッドくんの眼鏡の個性が強めで、笑うところじゃないのに笑っちゃう。
終盤のアイラとの対決は、かなり手に汗握りました。
悪魔召喚にのめり込んだアイラですが、ロレインの中に入り込むことができるのも怖かったし、鬼気迫る、かつ敏捷な動きなのもめちゃくちゃ怖かった。
石の祭壇って、あんな簡単に割れるものなんですかね…
そして、アーニーのところには、もうちょっと何人か神父さん呼べなかったんだろうか。
デビーが(悪魔祓いを)「始めて」と言ったときに、「え、今?」からの超怯えている神父さん、めちゃ可哀想だった。
"But, now?" "Now."の後の神父さんですよ…でも、窓が割れ、細かいガラスが飛び散りまくって、照明も暗くて手元も見づらいという、環境が良いとは言えない状況で、よくぞ聖書を読み続けたものだよな。素晴らしいです。
そして、アーニーは、副題のように無罪にはなりませんでしたが、死刑は避けられて良かった。
 

【番外編】(死霊館シリーズとは無関係な)『呪われた死霊館』(2018)

題名に「死霊館」とあるから、気になって観てみたところ、死霊館でもないし(幽霊は居るけど、『死霊館』とは全く別の建物)、ホラーでもないし、グロなら先に教えてほしかった作品。
Netflix配信作品です。
ゴーストバスターズです、と嘘を吐き、依頼人たちからお金を巻き上げていた若者4人組が、ある日、どえらい依頼人のところに行ってしまいました、というお話。
口を縫われた子どもたちが現れたときは、ちょっと、ゾワッとしました。
しかも母親がそうした理由が「息子はいい子なのに、娘たちは騒ぐばかりで言うことを聞かない獣。だから黙らせた」というもので、もう、狂ってる、としか…
たまらず逃げ出そうとした4人ですが、母親と、その言いなりの息子に捕まり、一人、また一人と死んでいく。
(主人公の兄の恋人については、兄の運転ミス(とはいえ、それも幽霊を見たせいもあるのですが)で、フロントガラスを突き破って死んでいるので、厳密には死因はこの母親のせいではないです。)
捕まって口を縫われる場面、個人的には、殴る蹴るなどの暴行は平気なのですが、こういう静かなグロ(?)はダメで…血の気が引きました。
この間、母親は全く以て冷静、かつ、「シー」とか言い聞かせながら、これが正しいことだと思ってやっている。狂気。
最後、屋敷から逃げ出した主人公が幻視した兄が、「よう。ベス(恋人の名前)を見たか? どこにも居ないんだ」と言って歩み去っていく場面は、ちょっと切なかったな…
結末は割と綺麗に収まったなと感じました。
母親に捕まる中盤くらいまでが、この4人組、クソだなと思わされるし、展開が冗長なのですが、そこからの展開は綺麗だと思います。
 
 
 
いやーーー、『死霊館 最後の儀式』が楽しみです!!