あお くろ ぎんいろ。

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2024.11.18_映画『室井慎次 敗れざる者/生き続ける者』感想(ネタバレあり)

 





こんにちは。
こんばんは。
おはようございます。
ありがとうございます。
お疲れ様です。
 


最初に断っておきます。
雨影は、本広克行監督作品が大好きなので、今回も映画を観に行きました。
とっても個人的な感想ですが、本広監督は、正義やら正しさやら、そういう訳の分からない相対的なものを描くのが巧いと感じていて(踊る然り、PSYCHO-PASS然り)、このただでさえ難しい世の中、組織の中で、信念をどう貫くのか、登場人物それぞれの見せる生き様がカッコいいぜ!!!と思っています(小学生でももうちょっと頭のいい感想を言うはず)。
本広監督がメガホンを取り続ける限り、踊るプロジェクトにもついていくと思います。
正直、(主に亀山さんやフジテレビに対して)思うところはありまくりですが。

 

という前提で、今回の前後編の映画の感想を書きます。
ネタバレしないと吐き出せない感情が爆発しているので、ネタバレを見たくない方はブラウザバックしてくださいませ。

 



その前に、16日に再放送された『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』は改めて良かったですね。業が深い。
劇場で鑑賞した当初は、第3弾との時間的な間隔が空いていたので、鳥飼さんたちを見慣れるところから始めなければならず、そんなに話に入り込めなくて、これで終わり…?と思っていたけれども、いやーーーーーー、こちらを知った上で改めて通して見てみると、業が深い。最高。真下さんがもっと嫌いになる。
ドラマ第1期あたりまでは好きだったのだけれど、出世して鼻持ちならない感じが良くない方向に働いてから嫌いになっていった。いじられキャラだからこそ、あの性格でも愛されていたように思うのだけれども…。
あと、単純に闇落ちが大好きなので、ふへへ…とニマニマする展開です。
それと、全く本筋とは関係なく、大杉漣さんの、最後に辞職勧告を言い渡して踵を返すときの足の所作がカッコよすぎて、何回見ても毎回痺れる。何あのカッコよさ。礼法習っていらっしゃいました!? ヒュウッ!!って毎回言ってしまいますが!?そして、真っ直ぐ歩いてきて、鞄をスッと取って退席するの、スマートすぎる……イケおじ……(泣きながら合掌)(語彙消失)


あ、ここから下の文章も、所詮このレベルの阿呆な感想が続きますので、インテリな感想をお探しの方もブラウザバックしてくださいませ。









 
 
 
 
 
 
 
 

































さて。
それぞれ簡単に感想を述べるとすれば、
前編は、遂げられなかった約束の話、家族の話が丁寧に描かれていて、本当に一瞬に感じたくらいに凝縮された映画だった。中盤からぼろっぼろ泣きっぱなしでした、嗚咽しながら泣いてた。
ドラマの面々が登場する度に「はあぁ…!!」となっていたのですが、森下さんが刑務官として登場したときは涙が出たし、きりたんぽの約束がもう…!森下さんの気持ちになって、胸が熱くなってしまいました。
後編は、前編が良すぎた分、自分の中の期待値がどちゃくそに上がっていたせいもあるかもしれませんが、正直、色んな要素というかエピソードが詰め詰めすぎて、取捨選択の余地があった気がする。
前編同様に感動したし、めっちゃ泣いたし、室井さんの人生の描かれ方としては、これが良かったのだと思う。
とはいえ、最後の方があまりに無理矢理な展開だった(結論ありきにも程がある)と感じたし、初登場の人物が多い分、それぞれ回収すべきエピソードが多くて、設定に比して回収がおざなりというか雑になっているなと思う部分もあったし、最後の最後がフジテレビの思惑が明け透けすぎて、いや、これ室井さんの映画やん!?最後にそれ持ってきます!?と思ってしまったので、微妙かなと表現する次第です。
 

それはともかく、あの室井さんの台詞からすると、恩田すみれさん死亡説が公式に否定されましたよね…?そこはめーーーっちゃくちゃ良かった。安心した、生きててくれてありがとうすみれさん。
以前も、『容疑者 室井慎次』のときかな、和久さんの生存を台詞でだけでも表現したい、というエピソードがあった気がする。それと同じかもしれない。こういう話は嬉しいなあ。


それと、今回は音楽が松本さんではなくなってしまったので、うーーーーん、自分の中では、この感じではない……という、腑に落ちなさ。
コクリコ坂から』の劇伴もあまり好きではなかったのもあるし、音楽面ではないけれど、Kalafinaが大好きだった、救われてきた自分としては、武部さん個人に思うところもあって、そういうぐちゃぐちゃもあるのだけれど、音楽面でもそれ以外の面でも、個人的に武部さんを合わないと感じるだけかもしれません。
でも、そういう蟠り抜きにしても、踊るの音楽は松本さんであってほしかったな……。こういう劇伴じゃないな、感がかなりあって、ちょっと音周りを邪魔に感じてしまったほどだった。

 

はい、登場人物ごとに簡単に感想を書きます(ときどき暴走します)。
 


・日向 杏
「日向真奈美」という存在を巡る一連の物語には、割と綺麗に決着がついたと思います。
老いた日向真奈美は見たくなかったけども…。いや、彼女も生きた人間だから老いますよね…。
前編では、杏ちゃんに対しては「こういうサークルクラッシャーいるいるぅ!寄るな危険!!」しかなかった。
特に「室井さんに叩かれたの」のところ、マーーージで「室井さんが叩く訳ねえだろ、何なら俺が今からその言霊を現実にしてやろうか、この拳でなあ!!」の勢いだった。怒りで握り締めた掌に血が滲みそうだった。
でも、彼女は、貴仁くんに諭され、凜久くんという純粋な存在がいて、室井さんも多くは語らないものの、接し方で示してくれて、変化していく。
母親の亡霊(死んではいませんが)と決別できた場面は、胸に迫るものがありました。
だからこそ、終盤で、人を守るためのものと教わった猟銃を、凜久くんや室井さんを守るために手に取った行動は、複雑な思いになります。
乃木くん、もっと早く駆けつけろよ!ダッシュだよ!!いや、まあドラマあるあるなんですけども…。それにしても、外で何であんなにモタモタしてるんだ。


・森 貴仁
前編、「賢い」。後編、「可哀想可愛いカッコいい賢い」で感情が渋滞して爆発しそうだった。いい加減にしろ!!巨大感情を抱かせるな!!
あの初恋相手の女の子どうなってるの……ふざけるなよあんな可愛い貴仁くんフるとかあり得ないんだが。あのモブ男のどこが貴仁くんより勝っているって言うんだ、納得のいく説明をしてみろ!!そして至急ここに綾野狂児を召喚してくれ!!って思ったもんな。危うく作品の枠超えそうになった。
しかも、ボロボロになって帰ってきたら、凜久くんが追い打ちをかけるように『Without You』のレコード。やめて!貴仁くんのライフはゼロよ!泣いちゃう泣いちゃう。と思っていたら、案の定泣いちゃってるよ…。
それで心がバッキリ折れて、杏ちゃんがそこに付け込んで…となるかなと思いきや、自力で立て直して、彼女を冷静に諭すことができたところが本当に格好いいです。なんだこの将来有望でしかない若人。破滅寸前の地球すら救いそうなんだが。
それにしても、凜久くんのこともあり、東大に行って警察官僚になる!と決めたのに、最終的に皆で話し合って、地元の大学(おそらく室井さんと同じ東北大?)に通っているっぽいの、何なん…?
おじさん、凜久くんみたいな子を増やさないためにも、東大に行くで!て杏ちゃんに言った貴仁くんを心底尊敬したんだけど、どうしてこうなった。
警察庁は割と学歴主義が厳しかった気がするんだよな…某省と同じくらい…。
もう、この「エンドロールで説明します」形式、やめません?エンドロールはDLC的な要素であって、そこにこういうの描くかなあ!?


柳町 凜久
ずっと可愛いし、初日舞台挨拶が可愛すぎて心臓発作起こしそうだった。世界が平和になる可愛さ。
ただ、凜久くんのエピソードが、最も「もうちょっと回収のしようがあったのでは」と思ってしまいました。
彼の体にはたくさんの傷があって、そういう直接の身体的虐待もあったのだろうけれど、凜久くんの回想では、ネグレクトも多分にあったのかな。
父親が長らく帰って来ない中、ゴミにまみれ、食べ物もなく、痩せ細っていく、という姿は、映画『子宮に沈める』や、その基となった大阪二児餓死事件を思い出して、心が鋭く痛みました。
とはいえ、あの描き方だと、児相、またも判断ミス!(現実でよくある)でしかないし、父親についてはクズはクズです、更生は難しいね、という単純な話に、自分には映ってしまった。
児相職員の松本さんに関しては、父親がおかしい言動をしていると気付いているのに、凜久くんを親元に帰すという決定を覆さないし、父親は子どもを金で換算することしか(ほぼ)考えていない単純悪、みたいで、ここは揃って阿呆なんか、と思ってしまう。うーーーん。


・桜 章太郎
役者さん(特に若い方)にあまり詳しくないのですが、こういう、筆でシュッと書いたような顔立ちの方って、個人的には、ごく個人的には、ですよ!!どういう役でも、「嘘くさい、信じられない」と思ってしまう(個人の感想なので、やめてください、石を投げないで!)。
なので、この桜さんもめっちゃ悪い役だと勝手に思い込んでいた。いや、あの「室井~、戻ってこい~」は怖すぎるでしょ。
というのもあり、また、日向杏(及び日向真奈美)を罰したがっている?ようにも見受けられたので、鳥飼のメタファーというか、鳥飼第2号なのかな、と思っていました。
室井さんが取調室で話していたときに、桜さんにも思わせぶりに視線を向けて、それを受けた桜さんが舌打ちしそうな顔をしていたから、あれからしても、日向親子を憎んでいるのかと思っていた。
そうしたら、初日舞台挨拶で、青島イズムというお話だったので、え、そっちサイド!?とめっちゃ吃驚した。にしては、言動がねちっこくない…?もうちょっとヘラッとしててもよくない?
 

・乃木 真守
元気すぎる犬にしか見えない。可愛い。
片方が一言も発していないのに、ばーーーーーっと一方的に喋って空回っているキャラ、という場面は割と見掛ける定番のネタではありますが、何度やってもいいものはいい。可愛い。
しかも刑事になりたいのに、勉強しろと言われれば「勉強は苦手です。それ以外で」と即却下してくるの、室井さんに対する尊敬の心があるのかないのか分からなくて面白かった。


・新城 賢太郎
どうしても役というより筧利夫さんで見てしまうのですが…劇団☆新感線が好きなので…。
そんなことより、新城さんも踊るでは、はちゃめちゃに好きな人物の一人です。不器用な人だし、室井さんへの慕い方がちょっと常軌を逸しているし。
最初は「入試で死ぬほど勉強しておいてよかった」とか、すっごい鋭角からの嫌味で刺してくるなと思ってましたが、その関係性が変化して、ここまで到達したか……と感無量です。
後編の海岸での会話がもうぞっとするやら泣けるやら。権力濫用してナチュラルストーキングしてきて、怖…っとドン引きさせた後、あんな会話が待ち受けているとは。あれで、室井さんが長年抱え続けた、貫いた信念、それ故に果たせなかった約束、それらの重い荷物をやっと降ろすことができたのだなと思うと、泣けて仕方なかった。
しかも構想の草案作るの早いな!!流石しごでき官僚!!


・沖田 仁美
登場した場面が、前後編それぞれ1場面なのに、はちゃめちゃにかっちぇーーーーーーーー!!!何だ沖田さん!!!カッコよすぎるぞ!!!
廊下を歩いているだけでカッコいいとは何事!?
あと、レインボーブリッジのときの「命令よ!」ほど嫌な台詞は無かったのに、それが今回「これは命令です」の形になって、こんなにスカッとする響きになって返って来るとはな!これが天丼というやつですか!?(大興奮)


・市毛 きぬ
いしだあゆみさんが大好きなのですが、こんなに痩せていらっしゃいましたでしょうか…?不安になるよ…。
このお店のおかげで、室井さん一家もそうだし、僕もどんなに心を救われたことか。
一方で、後編からのヤンキーの話、要ります?
結局どれが誰かも分からんし(4人になったり3人になったり2人になったり…途中で死んだ?)、子どもの頃は普通の少年たちだったのに、何であんな揃いも揃って知能の低さを露呈したイカレ野郎になったのかという経緯も分からんし、その割には更生が早すぎて、何があった!?だし。
まさかとは思うけれども、室井さんの「話し合おう」だけで更生したの…?意味分からなくない?少なくとも、なまはげのときまではド突き合いしてたよな?
前編では居なかった(と僕は思っていた)ぽっと出の奴らが、急に場を荒らして、尺だけ取って帰って行ったの、呆気にとられました。このヤンキーの話の必要性をどなたかに説明してほしい。
 

・シンペイ
シンペイは悪くない!ワンちゃんに罪はない!
前編であんなに家族と一緒にご飯食べたり、同じようなリアクション取ったりで、家族の一員だよ、的な描写だったのに、後編、お主…お主は…!!何であんなご都合展開に使われちまったんだ!!!
銃声に吃驚した、でもなく、見知らぬ男に突然首輪を引っ張られたことに吃驚したのかな?
でも、そこから探しに行くまでの時間はそんなに長くなかったよね?
どんだけ俊足なんだよ!!そして何に対して逃げたんだ!!
むしろ、あのタイミングなら、外に乃木くんが到着していたくらいだよね。あれ、乃木くん……乃木くん!?あなた、家までダッシュもしないし犬も確保しないってどういうことなの!?何、立ったまま気絶でもしてた!?
まあ、室井をここで死なせてくれ、という結論ありきだったとしても、これは流石に無理筋では……と思ってしまいました。
大声を出さなそうな室井さんが「シンペーーーーイ!!」ってあれだけ叫んでいるんだから、すぐに戻ってくださいませよ。
あと、ドローンの俯瞰になった後の、消防と警察?の無線のやり取りが、ちょーーーーーっと芝居がかりすぎてたかな……冷めちゃうなあ。
こんなになるくらいなら、バツッと死んだことにしないで、数年後、狭心症で亡くなりました、そして椅子に遺影、みたいな表現でも(ものすっごく平たい表現をしていますが)良かったのでは、と思ってしまった。



ここで一気に、違う、そうじゃ、そうじゃない、と思ったところを先に書きます。

ED曲は個人的に、松山千春さんは好きだけど、この作品と合ってます…?しかもこれ、かつてのCDとかの、若かりし頃の音源ですよね…?と違和感がすごかった。あと、単純に曲の尺が長い。感動も冷める。
一緒に行った人は、これが良かった!と言っていたので、人それぞれだと思います。これに限らず、全部に言えることですが。

そして、はい、その長いエンドロールの後ですよ。
あれ……?っつって。最初、僕は、「織田さんに出演断固NG言われすぎて、しょうがないから後ろ姿だけ似た人を用意したのかな」と思っていた。
それを同行者に言ったら、それこそ織田さん激怒だろと一笑に付されましたが。
そうしたら、はーーー本人ですか。はるばる室井さんの家まで何しに来たん。
「戻ります」つって、池の外周を歩き去って行ったけど、帰り道そっちじゃなくない?(カメラの手前じゃない?)とも思ったけれども。
そして暗転。テロップで『THE ODORU LEGEND STILL CONTINUES』(うろ覚え)。
末尾に『…?』とかではないので、続くのが明言されているのです。
で、この流れなら、また青島くん主役なんですかね。
あれだけ出たくないって言ってたのにね。前編が本人の予想より跳ねたから、噛ませてくれって言ったのかな。
後で別撮りしたような、取って付けたような感じもしたけれども、どうなんだろう。
何より、繰り返すけれども、室井さんの映画で、あれだけ出たくないと言っておいて、最後の最後だけこんな形で出るのは、少なくとも僕は嬉しくなかったです。
 


一方で、良かったところは、きちんと前編、後編、タイトル回収されていたところ。
ここでこういう展開があって回収、という訳ではないけれども、室井さんの生き様が、それぞれそうだったな、と見せられた思いでした。
特に、生き続ける者、については、石津夫妻の話を聞いて、自分の伝手を使って息子さんに間接的に連絡して、親子の縁を繋いだり。長部さんに頼んで、子どもたちに、経済的な面でも苦労しないように計らっていたり。
本人はそんなに言葉にはしないけれども、表立っての言動ではないけれども、確実に、室井さんの居ない世界でも生き続ける人たちのためにできることをして、そして、その人たちの心に、室井さんも生き続けるんだなと思いました。
その上で、室井さんが警察官としての心残りだった約束、責務からやっと解き放たれて、自分の小さな幸せを見つけたり、日々を楽しむことができたりして、本当に良かったと感じます。
ねえーーーーー、そして「恋をした」って!!!あの初期設定、まだ生きてたんですか!?すみれさんのことだよね!?沖田さんじゃないよね!?はーーーーーーー泣いちゃうんだけど!!!無理……尊い……ありがとうございます……そう考えてドラマシリーズを見返して、あの瞬間もこの瞬間も、「※こう見えて、実はすみれさんに恋をしています」と考えると捗ります、ありがとうございます、またドラマ第1期から見返してきます。